10 月
10/31(金)
今週は帰宅後は少しずつ公演の清算会の準備をしている。
会計入力とかアンケート集計とか。
公演が終わってもなかなか片付かない。
合間にこりこりと木の実をかじるように、
少しずつ今江祥智を読む。しあわせ。
10/27(月)
同期の人が辞めることになって、送別会。
みんなの年齢を重ねた横顔を見ながら、13年の長さを感じた。
女の子は母になっている人も多い。
しかし入社19人中12人が残っている。
打たれ強いと評判のわれわれ。
自分も芝居と両方でよく続いているものです。
肉体的には子育てより大変じゃないけど。
10/26(日)
久しぶりに競馬を見る。菊花賞。
聞いてた同僚の馬ネオユニヴァースは三冠を逃したが、
何と1位のザッツザプレンティも彼の馬だった。
会社での彼の好調と馬の成績は何故か反比例をなしてるので
悪いことが起こらないか不安である。
(大体の不運は私にも同様に降りかかるので…)
10/24(金)
うちの公演に出てくれた由野さんと西尾さんが出ている
「ラフカット2003」を観に新宿へ。
南口だったので、久しぶりに紀伊国屋の新宿南店に行った。
タイムズスクエアの方にあるやつですね。
しかしなぜか道を間違えてしまいくるくるした。
東京に住んでるのに行くところは限られているから、
風景が新鮮で旅に出たようだ。また遊びに来よう。
今江祥智「持札公開a」「持札公開b」(みすず書房)
今買わないとなくなるかも、と自分に釈明して
結局買ってしまった。ボーナス払い。
むやみに高額なわけじゃないんだけど常にお金ないからね。
たまたま見つけた穂村弘特集の「短歌ヴァーサス」も買う。
大書店の近くに住んだら幸せだなと思うけど、
現実的に考えると住まないほうがいいかもね。
購買欲を抑える自信がない。
最近の穂村弘の短歌は、私とシンクロしづらい方向のよう。
しかし、ブレイクしてるよね。大ブレイクだ。
短歌、というか彼本人がかもしれないが。
今回の中で好きな歌。
これからって、もう夜中だよ、お酒飲んでるし、海まで遠い、いこうか
風が、風に、風をみつめてねむらない少年探偵団の少女は
いけなくてざんねんでした 迷い子になる準備すっかりできていたのに
「短歌ヴァーサス」はなかなか読みどころが多い雑誌だった。
自分とは無縁の短歌の世界の状況がぼんやりと見える。
穂村弘特集は結構面白い。栗木京子の文章が的確。
私が最初に穂村弘を好きになったのも「女の子ごころ」に
訴える類の歌のためだったかも知れない。
「酔ってるの? あたしが誰かわかってる?」
「ブーフーウーのウーじゃないかな」
終バスに二人は眠る紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて
いやしかし、「シンジケート」には秀歌が多いよ。
10/23(木)
なんだかんだと早く寝られず、公演の疲れを持ち越してる日々。
落ち着いた読書もできず、高橋源一郎特集を読み続ける。
「さようなら、ギャングたち」って、今見たら冒頭から
ブローティガン入ってるのね。
初めて読んだときはなんてわけのわからない世界だ、と思ったけど
説明不能な面白さを感じていくつか読んでいたな。
その後はもっぱら、書評等の読者に移行していた。
高橋源一郎は有能な啓蒙者だ。
しかし、この本を読んでいたら、また彼の小説を読む意欲が湧いた。
「日本文学盛衰史」読まなくちゃ。
(何か昔、この日記にそんなことを書いたような気が…)
10/21(火)
伊坂幸太郎「ラッシュ・ライフ」(新潮社)
昨日までは活字を受け付けない状態だったが、
少しずつ復活。とともにこの物語も面白く
感じられるようになってきた。
もったいない。やっぱ読めないときに無理に本読んじゃだめね。
しかし、リハビリに読むにはちょっと錯綜していたなあ。
恩田陸「ドミノ」を先に読んでいたので、印象的には
ちょっとダブった。
「重力ピエロ」「オーデュボンの祈り」と3作読んだけど、
私は「オーデュボンの祈り」が一番好きかな。
荒削りではあるのだけれど。
10/20(月)
朝は曇ってたのにきれいに晴れた。
ああ終わっちゃったな。
会社帰り、本屋に寄ってみる。
まだ、うまく小説になじめない自分がいる。
珍しいな。どうしてだろう。
目についた中では一番苦労せずに読めそうで、
伊坂幸太郎「ラッシュ・ライフ」を購入。
公演成功一人祝いとして、今江祥智の高価本を
買ってやろうかと思ったが、どこにもなかった。
なぜか現代詩手帖の高橋源一郎特集も入手。
10/19(日)
千秋楽。
今日の舞台は幸せな時間だった。
客席と舞台上がシンクロしてこれだけ空気が
うねったのを感じたのは久しぶり。
最近はスポット参戦的な役回りが続いたので、
(前回なんか40分以上出てこなかったんだから)
わからなかったこともあるのかもしれないけど。
しかし、毎回こうしなくちゃね。
打ち上げの席でスタッフさんから激賞される。
わたくし、人からあんなに絶賛されたのは久しぶりです。
嬉しかったのだが、惜しむらくは、彼はかなり酔っていた。
言ってることが半分くらいしかわからなかったのだ。
しかし、演技を褒めてくれたことは多分間違いないので、
記念に日記に書いておこうと思う。
朝ずいぶん早く大塚に着いたので、山下書店に入ってみる。
活字だめモードで本を買いたくはならなかったが、
岩合光昭さんの猫カレンダー「のら」を発見。
癒しグッズとして楽屋の鏡の前に飾っておいた。
彼の猫写真は「カワイイ!」って感じじゃないのが良い。
10/18(土)
公演3日目。
9/26の日記に書いた、キリコのポートレート葉書をくれた
友人が本当に久しぶりに公演に来てくれた。
(実は府中氏の妹さん)
とてもきれいになっていた。
村上春樹の「国境の南、太陽の西」が出たころ、世間の評価
は割れていたが、お互いにこの話が好きだと言う一致をみて
嬉しかったことを思い出す。
あれからすごく時間が経ったね。
私は流されているような同じところに留まっているような。
夜はネットのオフ会をかねたお客さんとの飲み会。
どうせ毎日飲んでるんだけど。
大河(チラシ画家)に荻窪西荻のよい食べ物やさんを教わる。
公演が終わったら探索するのが楽しみ。
10/17(金)
公演2日目。
初めて京王線の女性専用車両というやつに乗ってみた。
たまたまなんだけど。
終電近い車内は若い女の子たちでいっぱい。
不思議な空間でしたよ。
高校(女子高だった)のことを思い出した。
あと、自分が年取ったことも感じたね。
ほとんど自分より若かった。
ナンバーの秋競馬特集を買って読んでいたけれど、
活字の意味がうまく頭に入ってこない。
特集一番手に会社の同僚の持ち馬が取り上げられていた。
菊花賞を狙うネオユニヴァース。
さてどうなりますか。
夜の回にここがきっかけで知り合うことのできた作家の
時見宗和さんが来て下さった。
おりしもラグビーW杯の最中でそれどころじゃなかった
んじゃないかと思うが、ほんとにありがとうございました。
しゅさいは「中山(ゴン)の本を書いてください」と
お願いしていた。私も読みたいです。
(中山雅史と田村亮子を長期取材しているらしいのだ。
荻原健司の本の奥付に書いてあった情報だけど)
芝居は面白かったと言ってくれた。よかったよかった。
公演後の飲み会で、しゅさいの知人であるNHKディレクター
さんに開口一番「目が据わってるよね」と言われる。
一瞬どう反応したものか戸惑った。
目が強い、ということらしいので、つまり悪いことでは
ないのだろうと思うことにしておいた。
ちなみにタキザワのパンフ写真はかなり不評である。
確かにアングラっぽい。
私はアングラ好きだけど、この写真はしゅさい選定ですからね。
10/1(水)
私は小学校で使う教材を作ってるので,
市販の本とは関わりがないのだけれど,
(だから書籍編集者ではない)
最近うちの会社でも書店売りの本を作り始めた。
で,今度,紀伊國屋書店の店頭ビジョンで
その本の1つを宣伝してくれるらしい。
画面で広告を流してくれるってことですね。
売れそう,って踏んでくれたってことのようだが,
あれってどのくらいの効果があるのだろうか。
自分は,そんなのあったっけ?というくらいの
認識しかしてなかったので,どんな影響があるのか
興味深い。
紀伊國屋のHPを見たら,アドホックが
コミック15万冊DVD5万本の専門店に
生まれ変わったらしい。
公演終わったら(すべてこれ)行ってみよ。
でも,あそこの文具売り場がなくなるのは
ちょっとさみしい。
国分寺駅ビルの紀伊國屋も250%拡張か。行かねば。
紀伊國屋,好調なの?
9 月
9/30(火)
風が強くて空が綺麗。
風が冷たくなった夕方は,空から澄んだ音が
こぼれてきそうなほど空気が透明だった。
メンバが違えば私がやる可能性のあるちょっと
イロモノ系のおばさん。
今回はとても太刀打ちできない天然面白人間の
彼女がゲット。
また,笑えるシーンが増えてうらやましい。
彼女が完璧にやったら絶対自分よりオモロイのが
くやしいよなあ。
がんばってね。
稽古帰りの夜空は秋っていうより冬っぽい。
まだ火星が強く輝いている。
こんな綺麗な一日はめったにないなと思う。
空気がクリアになりすぎて,自分の中身まで
カランと何もなくなったような気持ち良さ。
9/29(月)
少しずつ川上弘美評を読むが,
面白いのは何だか少ない。
捻じ曲げて捉えるのもつまらないし,
単なる賞賛は芸がないと読む意義がない。
作品評作家評は難しいな。
貴重な時間を割いて,衣装探しで吉祥寺を
歩き回るもはかばかしくない。
無駄に消耗する。
別に今のでも何とかなるんだけどね。
何か役づくりの助けが欲しいのかな。
最初にねらってたラインでやるのが,
自分がこの役をやる上で最善なのかという
疑問が浮上している。
それともやれることを深めていくべきなのか。
あきらめるつもりはないけど,間違いたくもない。
公演が終わるまでは「日々読書」じゃなくなってますが
すみません。
9/26
こないだハガキのことを書いたけど,
偶然にも,また別の人からもらった。
今度はモノクロのキリンの写真。
公演案内についての返信なんだけど,
こういうのさらっと出せる人っていいよねえ。
私は凄い筆無精で友人なくしてる口。
見習いたいなあ。
モノクロ写真で思い出すのは,
デ・キリコのポートレート。
彼はシュールレアリスムの画家で,
「エプドメロス」という小説の著作もあり。
私が子どもの頃から好きなことを知って,
友人がくれたもの。
キリコの絵については,片岡義男と村上春樹が
エッセイで扱っていたはず。
公演が終わったら紹介しましょう。
私の好きな絵は「街の神秘と憂愁」(訳はいろいろ)
というやつなんだけど,この絵と小川未明の「金の輪」
という話のイメージが微妙に自分の中でシンクロしてる。
これが自分の「原風景」って言ったら,やっぱ暗いか。
9/23(火)
ネットで誕生日カードを送った友人まりもさんから、
谷内六郎の絵ハガキをもらった。
「夜の公衆電話」っていうタイトルの絵で、
夜の電話ボックスで狐が電話をかけているんだけど、
これがまさに私が大好きな系統の谷内六郎画で
とても幸せになる。
久しぶりに手書きのハガキをもらったけど、
やっぱりいいよね。
谷内六郎はおととし広告批評のマドラ出版から
3冊にわたる画文集が発行されている。(谷内六郎文庫)
綺麗な本です。
表紙だけでもまず見てください。
余談だけど、今アマゾンで谷内六郎を検索したら、
併せて買いたい本として、「海辺のカフカ」があげられていた。
なぜでしょう。
9/22(月)
芝居で使う小道具を買いに行くが,見つからず。
もう稽古休みの日がほとんどないのになあ。
ちょっとした時間に読めそうな
ユリイカ増刊の川上弘美特集を買ってみる。
何だかこの人大人気?
文藝でも特集していたし。
この人の世界って本当に独自で凄いものだと思うけど,
この取り上げられ方はルックスのせいもあるんだろうな。
写真がちゃんと絵になるもん。
載ってた小説はそれだけではちと物足りなかった。
最近(でもないか),小説現代の表紙が作家の写真に
なったけど,あれってどうなのかね。
そういうのが求められる時代なのでしょうか。
9/21(日)
稽古帰りに「太平楽」に行くと,台風でお客さんがいない。
久しぶりにお母さんと息子さんとゆっくり話せた。
ここは日々稽古で貧しくなっていく食生活の砦。
ドレッシングの作り方を教わる。
公演前に試せるかなあ。
食べ物の話題つながりで。
寿司って,昔は庶民の食べ物だったって知ってますか。
江戸時代には屋台で売ってた安価なものだったらしい。
今,仕事で歴史教材を作ってるので,その関連の情報
が多いのです。
これは「ビジュアル・ワイド 江戸時代館」(小学館)
という本に載っていた。
この本,時代劇好きで,あまり歴史に詳しくない人には
おすすめかも。いろんな事が載ってて面白いよ。
特に歴史好きじゃないのですが,結構面白い本も多い。
「日本全史」(講談社)は150億年前から1990年までの
出来事が,新聞っぽく日付順に出てくる事典的な本。
一つ一つに見出しタイトルがついてて,読みやすい。
ちなみに1989年の9月22日には,千代の富士が史上
最多の965勝を達成していました。もうそんな昔か。
9/19(金)
ku:nel(クウネル)という雑誌を買ってみる。
カフェの写真にあった月兎印のポットが欲しくなる。
月兎印,という名前が良い。
何だか不思議な雑誌で,鈴木るみ子という人が
多くのページの文章を書いている。
編集者なのかなあ。
川上弘美,江国香織姉妹とM・ハウエルという
大変わかりやすいカラーのラインナップ。
9/16(火)
森博嗣「四季 春」(講談社ノベルズ)
デビュー作品のS&Mシリーズのキーパーソン,
真賀田四季の少女時代。
世界のエキセントリック度合いが強くなっている。
ちらっと検索してみると,尋常じゃなく感動してる
レビューを見つけた。
私はそこまでの面白さは感じないけど先は楽しみ。
天才をどう描いてくれるのかな。
この後,2ヵ月おきに夏・秋・冬と刊行される予定。
他のシリーズの主役も登場してくるらしい。
9/12(金)
稽古のない最後の金曜日。
阿佐ヶ谷の喫茶店へ。
うちの芝居にも何回か出てくれた,
渡辺由紀子嬢の芝居を観に行く。
一人芝居難しいなあ。
で面白いなあ。
やってみたいけど向かないかな。
阿佐ヶ谷の北口辺りってちょっと古っぽくて
いい雰囲気だ。ひとりで飲みに行きたい気分に
なるが,無論帰る。
恩田陸「まひるの月を追いかけて」(文藝春秋)
いきなり奈良飛鳥。
琴線に触れてくるなあ。
中学の頃,山岸涼子の「日出処の天子」(白泉社コミックス)
というマンガが大流行で,私もはまっていた。
若い頃は何にでも結構熱中するタイプだったので
(いつからこんなに冷めてしまったのか?)
当時は厩戸皇子(聖徳太子ですね)と蘇我氏にかかわる
系図をかなり詳細に書けるほどでした。
専門書まで読んでたんだよな。
あの情熱って何だったんだろうね。
まあそういうわけで,高校の修学旅行で法隆寺に行ったときも
柱をなでて感慨にふけったりしたものです。
私の好きな小松左京「果しなき流れの果に」
(私のはハヤカワ文庫だけど,現在はハルキ文庫に収録のよう)
にも石舞台が登場するし,
松本清張「火の路」(文春文庫)は,飛鳥とイランを結ぶ
歴史ロマン。
五木寛之「風の王国」(新潮文庫)も飛鳥の話。
と,好きな話にもこの土地に絡まるものが多い。
想像力を掻き立てるものがある場所。
行きたいな。
「まひる」は微妙な話だな。
暇になってからもう一度読んでみたい。
かなり好き,な気もするが,万人向けかどうかは保留。
同年代の同種の人々には深くシンクロできる雰囲気を
持ってると思うのだが。
「黒と茶の幻想」で感じたシンパシーと似ている。
何か最近はろくな感想書いてないね。
公演前閉鎖モードということでご容赦ください。
9/11(木)
あれからもう2年も経ったのか。
あの時も稽古をしてた。
何だか何も整理できないうちに
時間だけがどんどん過ぎていく。
「感じること,考えること」と
森達也は言うのだけれど,
流されて目を閉じるのはとても簡単で
すぐいろんなものを見失いそうになる。
ニュースの表面に出て来ないことは
すぐ忘れ去られる。
自分は今どこに立ってるのか,
わかってなきゃいけないのに。
ちょっと子供っぽいなあ,書いてる事が。
9/10(水)
会社午前半休取って稽古場取り。
こういう時に限って忙しいんで困る。
苦労せずに使える稽古場欲しいなあ。
しかし,もう直前稽古の一月前かと思うと
恐ろしい。
二つ目の稽古場が駅から結構遠くて,
歩いてるとクラクラしてきた。
何で今になってこう暑いんだ。
夏は夏に来い。
9/9(火)
火星と月が最接近。
月のアクセサリのような火星。
眼鏡をかけたら急にくっきりと見えた。
綺麗なものが普段綺麗に見えていないかも。
小川未明「月夜と眼鏡」のことを思い出した。
月夜の晩に針仕事をするおばあさんのところに
眼鏡売りがやってくる。
良く見える眼鏡を買って,仕事をしていると
怪我をした娘が訪ねてくる。
眼鏡をかけてみるとその娘は…
薄暗い明かりの灯る未明の世界にあって,
やわらかくあたたかい質感の作品。
小川未明は一時期児童文学者の間で
排斥運動が起こっている。
そのことについて深く知っているわけではないのだが,
自分の実感として,子どもの頃に未明の童話には
強い影響を受けている。
そして,その影響は私が大切にしたいもの。
眼鏡をかけると…という話はいろいろあると
思うんだけど,もう一つ覚えてるのは
いわむらかずお「うそみーるめがね」(新日本出版社)
という絵本。
タイトル通り,そのメガネをかけると人々の嘘がわかる
(嘘をついていると赤く,本当のことを言うと青く見える)
というお話。
色使いが独特で,ちょっとどきどきする感じがした。
昔からちょっと日常からはみ出した不安な世界が
好きだったみたいだ。
でも子どもってわりとそうでしょう?
ちなみに今回タイトルを確かめるために検索してみたら
未明排斥運動の先鋒となった古田足日さんが,
「うそみーるめがね」を批判している文を見つけた。
何という偶然。
別に未明を否定したのとは関係ない内容なんだけど。
9/8(月)
教材の原稿を書いているので,
仕事中は頭が鎌倉・室町時代。
って,小学生向けだから,細かいことなんかは
ぜんぜんわかってないんだけど。
資料で「週刊 ビジュアル日本の歴史」
(デアゴスティーニ)という雑誌を読む。
ページの上半分は中央公論新社で出している
石ノ森章太郎「マンガ日本の歴史」の引用という
不思議な本。著作権とかどういう契約なんだろう。
この手の週刊ムックってたくさんあるよね。
「日本百名山」とか,「世界の美術館」とか。
こういう発行形態のファンっていうのはどのくらい
いるのかな。
読んでみると結構面白い。
当時の竹馬ってのは,切った竹をそのまま横に倒して,
またがって走る遊びだったんだって。
どういう意味が?不明。
9/7(日)
朝,前橋発。「快速アーバン」で帰る。
私の隣の席はその向こうのおばさんが
どんと荷物を置いて占拠。
「ここ空いてますか」と来た人を,
「これから乗ってくるので」と撃退していた。
すげえ。
途中から仲間の4人が乗ってきた。
本来3人掛けの席に無理矢理4人座ることに。
私の席は押されて0.5人分に圧縮された。
台本を読んでいたのだが,全く集中できず
仕方なく読書に切り替える。
五木ひろしショーに行かれるそうだ。
おばさん,ってまあ自分もおばさんなんだけどすでに,
なんであんなに天上天下唯我独尊なの。完敗。
川上弘美「光ってみえるもの,あれは」
川上弘美の新境地青春小説。
たんたんと面白かった。
今回の芝居とは違うタイプだけど,
少年の父はろくでなしであった。
午後から制作作業,夕方から稽古。
かなり限界近し。
最近余裕がなくぼけぼけしてて,
稽古予定表をみんなに配るのを忘れて
迷惑を掛けてしまった。
ごめんなさい。
9/6(土)
友人の結婚式。久しぶり。
その前に市街で買い物をし,歩いて教会に向かう。
前橋の街はひどく寂れて物哀しい場所になっていた。
ここには喚乎堂(かんこどう)という良い書店がある。
ここは健在。クルージングできなかったのが残念。
教会は高校時代日参していた市立図書館の近く。
ちょっと時間があったので中に入ってみた。
基本的な構造は変わっていないので,とても懐かしい。
ハヤカワ文庫のファンタジーシリーズなんかを
1日3冊読んでた頃を思い出した。
まあ,昔からB級読書は変わってないです。
披露宴は県民会館と県立図書館のとなり。
この県民会館で小学校3年の時に出演した
(といったって,合唱の子どもその他大勢の1。でも,
ちゃんと演技もあったよ。オペラだから当然)
山田洋次演出のオペラ「カルメン」が,今の役者タキザワ
を作る遠因になっているのかも。
会は形式的でなくとてもいい感じだった。
いつも花嫁と一緒に公演を見に来てくれている人と
隣になり,初めてお話をする。楽しかった。
9/5(金)
仕事後前橋へ。
予算の都合上、新幹線でなく通勤快速で帰った。
エライというよりは情けない37歳。
佐藤多佳子「サマータイム」(新潮文庫) が文庫化。
「しゃべれどもしゃべれども」「黄色い目の魚」の人です。
4連作なのだが、最初の一篇(表題作)が彼女のデビュー作。
ちょっと荒削りなところもあるけど、うまいうまい。
季節もぴったり。
(今になって夏が来てるんだもん)
サマータイムが聴きたくなる本。
さらりと読んでみてね。
佐藤多佳子に外れなし。
公演が終わったらジャズピアノに再挑戦だ。
9/3(水)
みなさんこんばんは。
自主的に夏休みをいただきましたこのコーナー,
久しぶりの更新でございます。
読めるものにするために少しずつ直していたが,
なかなか終わらないので途中でアップすることに
したです。随時書き換え。
とかいいつつ,このままになったりしそう。
夏が来た。
これは残暑の暑さじゃないね。
9/2(火)
和歌森太郎「相撲今むかし」
「雷電本紀」は手強そうだったところに,
新刊書のコーナにたまたまあったので,
つい借りてみた。
しかし,新刊といっても復刻もので,
かなり昔で歴史が止まっていたよ。
ざっと目を通してみた。
相撲はかなり古くから盛んに行われていた
という事はわかったが,肝心の知りたかった
江戸時代の地方の相撲事情はよくわからなかった。
小説読んでみたほうが早そうです。
それにしても,昔の人がこんなにも相撲好きだったとは
意外であった。
図録がいっぱい載ってるところが,ちょっと面白い本。
しかし、こんな忙しいときになぜこんなものを読む?
子どもの頃はいつもテレビがついていて,
自然に相撲を見ていたな。
そうやって自然に馴染んでいなければ,
結構奇妙に感じられる競技ではないかと思う。
私は大乃国のような「おすもうさん」って感じの
力士が好きだった。
9/1(月)
小川洋子「貴婦人Aの蘇生」
新作を読んだら,未読の作品を読んでみたくなった。
私には,彼女の作品は気力がある時でないと読み辛い。
独特の世界に浸されると引きずられてしまうからだ。
この作品も,剥製が登場し,それに刺繍を施すという
フェティッシュな部分があるが,思ったよりは
闇の濃度が濃くなく,リーダブルだった。
相変わらず「くるしい人たち」が登場するのだが,
以前感じた息苦しさが薄らいでいる。
読後にうっすらと救いのようなものを感じる。
変貌しつつあるのか,作品固有のことなのか。
それとも自分の側の感じ方の問題か。
興味深いけどしばらくは検証する暇がない。
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