岡野 だから、この通り。[頭を下げる]真剣に、考えてみてくれないかな? オレと、その……
[目の前にあるAVのパッケージに気づく]……オレと……真剣に……なに?これ。
浩美 おみやげ。
岡野 ……。[状況が理解できない]
浩美 大好きなんでしょ?
岡野 ……これを、ボクに?(くれるの?)
浩美 私じゃないよ! さっき、ヘンな人が「おみやげ」って持ってきて、
岡野 ……ずっとここに?(あったの?)
浩美 [うなずく]
岡野 ……[AVを浩美から隠して]忘れてくれる?
浩美 …結構、印象強烈だった。
vol.11
『日の出荘のW杯』より
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平成18年4月30日版
<第6号>
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『ミスター代役とサムライ』
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ーー目次ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎『W杯』の客演さん達 その1「斎藤いさお」「菊池敏弘」篇
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こんにちは、編集のさかいです。
まだ朝晩寒いですね。まだ…。
さかいはけっこう辛い思いをしています。(笑)
(何のことか分からない方は、前回の編集後記をお読み下さい。)
でも頑張って続けてますよ。
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『W杯』の客演さん達 その1
「斎藤いさお」 「菊池敏弘」 篇
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今回も集まってくれました、
個性的、そして芸達者な客演の皆さん方。
数回に分けて、順不同で紹介して参ります。
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☆☆☆ 「ミスター代役」 斎藤いさお ☆☆☆
最近のジパングを御覧になっている方にはあの人好きのする丸顔がお馴染みですね。
昨年2月のワークショップにてご縁ができ、『フェイス・ザ・ミュージック』、『航海綺譚』に続き、
3本連続のジパング出演となります。
斎藤さんといえば稽古場ですっかり定着した役目が「代役」。
10人を超える役者達の2ヶ月に渡る稽古では、たまに稽古に参加出来ない役者が出てきます。
『フェイス・ザ・ミュージック』では、後半のみ出演して頂いた某役者さんが、ご自身の所属する劇団の
都合があり稽古に参加出来る日が限られていました。
そこで、他の役者の稽古のために、
出番が少なく、出場がかぶっていない斎藤さんに台本を持って
代役に立ってもらうことになりました。
当時、自分の役ではセリフ回しのことで毎回のようにダメを出され、悩める時期に入っていた斎藤さん。
大声で喋る場違いなトボケた男の役を演じ始めると…、これがはるかに活き活きしていたんですね、
自分の役より。(笑)
毎回、自分の本役では真面目な表情で立ち位置に入るのに、代役だとニコニコと小走りで出て行ってました。
続く『航海綺譚』では、東南アジア某国から姫を誘拐に来た「謎の男」の代役。
この「謎の男」、新田正継演じる刑事と決闘して「早過ぎて見えない拳」でボコボコにされます。
つまり、新田さんは拳法の構えだけとって効果音で打撃の音が入り、後は殴られる一人芝居をするのですが…
ピタリと決まった構えと雰囲気のある立ち姿、
バチバチと殴られるやられ役の身のこなし、
ノックアウトされた後の情けない表情、
…見事でした。稽古場大爆笑。
稽古が進むと、誰が頼んだ訳でもないのに、「パオ! ミン ジング ミーシャ ナパヤ」なるインチキ語の
セリフまで全て、完全に憶えて来ていたのでした。
しゅさい・今石さん曰く
「斎藤さん代役の方が活き活きしてる。…最初別の役に付けといて、本番直前に換えようかな」(笑)
今回の『W杯』では、お得意の遊びどころ満載の役を得て代役並みに(笑)楽しんでいらっしゃいますし、
機会こそ減ったものの「代役芸」も今なお健在です。
一度、西薗さんの役までやってみたのですが、おすぎ になってしまって、
これはさすがに稽古になりませんでした。
http://members.jcom.home.ne.jp/zipangustage/zipangu/Actor&Actres/Saitou.htm
■本名:斉藤勲
■1970年4月27日生 東京都出身 O型 おうし座
■趣味・特技:音楽 酒 旅
特にシングルモルトは大好物。高じてスコットランドの蒸留所をめぐる旅が恒例となりました。
英国およびスコットランド方面はちょっと詳しいですよ。
またボーイスカウトも続けていたのでいまだにキャンプなどアウトドア好き。
■スポーツ:ラグビー 柔道
■好きな芸能人:ビートルズ、フレディー・マーキュリー
■好きな役者:ロビン・ウィリアムス、トム・ハンクス、ローワン・アトキンソン、ジム・キャリー
西田敏行、武田鉄矢、竹中直人
■好きな食べ物:四谷鈴新のカツ丼、浅草大黒屋の天丼、亀戸船橋屋の葛餅、京都鍵善良房のくずきり
■略歴
小学生:肥満児、中学生:陸上部、高校:ラグビー部、大学:軽いバンド活動
成城大学経済学部経営学科卒業後、モスフードサービス(モスバーガー)入社。
4年間 店長とサラリーマンを経験し28歳で脱サラし役者の世界へ。
ちなみに(劇団?)ブラボーカンパニーの面々は学生時代の同学年で部活を通じて面識ありです。
2年ほど当時代官山にあった養成所に通い当時の養成所仲間と劇団を結成し初舞台を経験。
その後解散し、いくつかの劇団に所属するもその都度解散となり今に至ります。
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☆☆☆ 「常二戦場二アリ」 菊池敏弘 ☆☆☆
菊池さんと初めてお会いした頃の衝撃的体験 ?
上演後の飲み会の居酒屋、宴もたけなわとなったところで突然、キム木村さんが菊池さんの足下を指して
「菊池さん、菊池さん! 蛇、蛇ッ!」
と叫ぶと、
静かに横の人と話しをしていた筈の菊池さん、瞬時に
「フンガッ!!ングァ!!」
といった活字に出来ない叫び声を上げながら、白目を剥いて足下の幻の蛇から逃げて足をバタバタ
踏みならし始めたのでした。
…なんじゃこりゃあ、と思いつつ、(爆)!
この一発芸はジパングの飲み会での定番だそうで、菊池さんが「蛇!」というフリに応えてくれなかった
ことはない、という話です。
公演後でお疲れだと思うのですが。。。
その後も何度か居合せて、見せて頂きましたが、何度見ても笑えます。
時々、新しいパターンのリアクションも登場したりして。
さらに最近某日、『W杯』の稽古にお邪魔させてもらった時のこと。
稽古を終えて稽古場の外に集合し、演出助手の井上さんが確認して「全員集まりました」と言ったところで、
今石さんが「…ん、でも菊池君が居ないんじゃない」とぽつりと呟きます。
菊池さん、きょろきょろ辺りを見回し
「菊池ィー、どこ? 菊池ィー? …(低い声で)はーい、はーい。菊池ここにいまーす」
これまた、稽古終わりの決まりネタだそうです。
…菊池さんって、24時間闘ってるんですね。
「常在戦場」、まさにサムライ。
たまには休んでくださいね。。。
http://members.jcom.home.ne.jp/zipangustage/zipangu/Actor&Actres/TKikuchi.html
■本名:菊池敏弘
■1969年8月18日生 茨城県出身 B型 獅子座
■趣味・特技:日本舞踊 朗読 卓球、野球、テニス、剣道など、スポーツ全般
■好きな(目標とする)役者:
段田安則さん、筧利夫さん、風間杜夫さん、田口トモロヲさん、下條アトムさん、
三田和代さん、大竹しのぶさんなど、
個性的な名バイプレーヤーと言われる役者さん好きです。
自分もそうなりたいと思っています。
■略歴:
立命館大学文学部哲学科哲学専攻卒/早稲田大学教育学部教育学科社会教育専修卒。
某出版社編集部にて、サラリーマン経験有り。
大学在学中に、演出家・和田勉氏主宰の俳優養成所「ザ・ドラマスクール」一期生として
役者人生をスタート。
約700人応募の中から最終メンバー6名に残り、和田氏演出の舞台で初舞台を踏む
(同期に北村有起哉君など)。
その後は小劇場を中心に、演劇実験室◎万有引力、遊行舎、ジパングステージなど、
いくつかの劇団の公演や、商業演劇、ミュージカルなど、約30本の舞台公演に参加。
またCM、VPなど映像方面へも進出。
今年からは朗読と音楽のコラボレーションユニット『ねばりトロワ』を結成し活動している。
■主な出演作品:
舞台
『十三の砂山』(菊池敏弘主演/渋谷ジァンジァン)〈1998.5〉
『輝く午後の光に』(出演 仁科亜季子、下條アトム 他/博品館劇場)〈2001.10〉
『さよならの城』(出演 久世星佳、舘形比呂一 他/サンシャイン劇場)〈2002.7〉
『ミュージカル・リボンの騎士』牢番ガマー役(出演 速見けんたろう 他/新宿文化センター)〈2002.8〉
『ザ・多喜二』(菊池敏弘主演/相鉄本多劇場)〈2003.5〉
VP
日本興亜損保「クルマックスビデオ」(2004.4)
CM
コンピレーションアルバム『LOVE』〈ファンハウス〉(2005.9)
■自己PR
声がいいとよく言われます。
舞台で培われたものだと思います。
舞台では若い書生の役から老け役、ちょっと切れた役…などなど、個性的な役が多いです。
例えば、佐野史郎系インテリマザコン・・・とか。
正確、かつ大胆な演技には定評があります。
見た目と、演じているときのギャップに、しばしば驚かれます。
・ホームページ 「~きくちのねばり腰~」