［ストーリー］

　一軒の『家』の売買を巡る珍騒動。

　道楽社長の不始末から、『今日中に三百万円集めな ければ倒産』という状況に追い込まれた不動産屋の三人は、なんとか契約をまとめて頭金をかすめ取ろうと画策する。

　あの手この手で購入希望者を集めた抽選会で、突然売り主の未亡人が買い手に注文をつけた。
「亡き夫の面影を持つ人に家を売りたい」
　かくして三人の悪戦苦闘が始まるのだが…



　やや湿りがちだった前作を受けて、もっと軽く笑える芝居をと、創られたのがこの作品です。場内の笑いの量だけなら、過去最高の反応をいただいた芝居でした。

　中里圭太が加入。初期のメンバーと現在のメンバーの、ほぼ全員が参加 し、ある意味、幸福な作品でした。

　ちなみに、お話の結末はＡ／Ｂ二つのバージョンが用意されていたのですが、演出の不備で、Ｂバージョンでの上演は一回きりとなってしまった苦い思い出もあります。