ZIPANGU Stage vol.29 "geinin" |
2007’10/19(fri)〜21(sun) ZIPANGU Stage vol.29 舞台はお笑いライブ大会・会場 |
CAST 新田正継 滝沢久美 佐土原正紀 キム木村 西薗優 村上健司 宮本ゆるみ はなたろう 中里圭太 ・ 大沼竣(Marmoset) 伊藤さやか(ZaNUKA) 谷合りえ子(AchiTION!) 清水あいみ(ジョイントオフィス) 谷尾宏之(サムライプロモーション) 吉田久代(ククルカン) 水上武 目次里美 上田喜美 ・ gest 立川談修 (落語家・立川談志一門) STAFF 作・演出 今石千秋 演出補 井上史浩 舞台監督 稲毛健一郎 舞台美術 奥天芳明 /(有)オーズプロジェクト 照明 猿谷香織 /(有)SPC 音響 田島誠治 /SoundGimmick 田上篤志 /atsound 宣伝美術/チラシ画 久原大河 宣伝美術/小道具協力 松下由紀 衣装協力 菅野姉妹 当日運営 三村里奈/MR.co 制作 ZIPANGU Stage制作部
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[ストーリー] 舞台は、お笑いライブ会場。 優勝すれば、バラエティ番組のレギュラーが約束されたステージの舞台裏で、ネタ合わせに余念のない、花純(西薗優)ますみ(伊藤さやか)のコンビ。ところがこの日はいつもと勝手が違うのは、なぜか奇妙なオジさん・北野(中里圭太)が付き人として常に常に傍にいること。実はこの北野さん、50才を過ぎてから一念発起、サラリーマンを辞めて芸人を志したという、とんでもないオジさんだった。大舞台を前に緊張する花純を余所に、無邪気にはしゃいでいる北野さん、なのだが…… そんな時、テレビ局のお偉いさんで、ライブの審査員も務める大崎編成部長(滝沢久美)が、舞台裏に現れた。なぜか女芸人を毛嫌いする部長に、花純は大激怒。「どうせ恋をしたら芸人なんて辞めちゃうんでしょ?」との部長の言葉に、「私たちは恋なんてしません。漫才が恋人です!」と啖呵を切ってしまうのだった。ところが…… そこに戻って来た相方のますみが、なぜかこんな時に限って誰かに一目惚れしてしまっていたから、さあ大変。ライブ開始時間は刻々と迫るのだが、まるで芸に身が入らないますみ。なんとかしようと、マネージャーの西川(大沼竣)らと悪戦苦闘する花純なのだが、決死の告白作戦は完全に裏目に出て、ますみはますます使い物にならないダメダメ女になってしまったのだった。そこに……
なんとかその場は難を逃れたものの、よくよく考えれば大崎部長は今日のライブの審査員。つまりは…… 今日のライブ、花純と北野のコンビで出るしかなくなってしまったのだった。 果たして、ライブの行方は…… 昨年秋に続き、シアターサンモール進出公演の第2弾です。今回の題材は芸人で、テーマは大胆にも『笑い』そのもの。人を笑わせることが全てのはずの芸人さんたちが、その過程でさまざまに悩み苦しみ、あるいは商売としての『芸人』に葛藤する物語。いやはや、人を笑わせることって本当に難しいのです、なんてことをそのまま舞台にのっけてみました。しかも、ちゃんと人を笑わせられるコメディとして。 主役はかつて本当にお笑い芸人を目指したこともある西薗優です。もはやうちには欠かせない名バイプレイヤーながらも、こんな広い舞台の主役はちと荷が重いかも、とも思っていたのですが、お客様の中には本当にテレビで活躍している女芸人さんだと信じた方もいらしたようです。まさに芸は身を助く。 ゲストに、立川談志一門の立川談修さんを迎え、一種の『お笑い異種格闘技戦』のような試みもありました。現役の落語家さんと共演というのが、果たしてどんな稽古場になるやら、と少し心配もしていたのですが、なぜか談修さんは、誰よりも心から楽しんでお芝居をしていたのでした。やはり、ある世界を極めんとする方というのは一味違うのですね。『笑い』というものを突き詰める上で、大変勉強になった公演なのでした。 |